2023/07/29 01:01


【風の駅新刊入荷情報】
百年の藍 

ジーンズに懸けた人々の
百年にわたる物語。
鶴来恭蔵は、故郷の岡山県児島から
浅草に来ていた。
車夫の政次のアドバイスにより、
憧れの竹久夢二に奇跡的に
会うことができた。
しかし翌日の大正十二年九月一日、
関東大震災に遭遇。
親を亡くした娘りょう、政次とでしばらく避難生活をしていた。
りょうと児島に戻るという時に、
政次からアメリカの救援物資にあったズボンを受け取る。
生まれつき色覚に異常があった恭蔵だがズボンの藍色に魅せられ、
国産ジーンズを作りたいと考えるようになる。
時代は進み、
日本は太平洋戦争に突入し、
鶴来家もその大きな波に
巻き込まれた。
戦後、世の中が激動する中で鶴来の会社を支えたのは、りょうだった。
そして、彼女も日本でジーンズを
作るという恭蔵の夢を
忘れてはいなかった。
ある日、鶴来の家を
ひとりの男が訪ねてきた。
恭蔵の思いは、途切れることなく繋がっていた―。(出版社)