2016/02/27 17:47
『馬語手帖』の続編は、ずいぶんへんてこな本になりました。
「ウマとヒトのコミュニケーション」についての本、
であることはたしかなのですが、
これまでの「ヒトとウマの常識」からは、
だいぶかけ離れているかもしれません。
身体的に力がなかったり、
ウマに対して強く接することが苦手だったり、
という、ある意味では「弱い」部分を持ったヒトが、
ウマとコミュニケーションを取るためにはどうしたらよいかを考えていく本、
と言ったらいいでしょうか。
与那国島の自然の中で、相棒のウマと暮らしているうちに見えてきた、
これまでとはちがうコミュニケーションの形について、とても個人的な視点から書いています。
ヒトが答えを決めて、それに添うようウマに動いてもらうのではなく、
ウマの話に耳を傾けながら、一緒に考え、一緒に答えを探していく、
静かなコミュニケーションです。
強くならずとも、ウマとつきあうことはできますよ、
そこにはものすごく豊かな世界が広がっていますよ、
と、だれかに伝えたくて、この本を作ったのかもしれません。
この本は、孔版印刷という、すこしアナログな方法で印刷しています。
表紙は、黒と青の版をそれぞれ作り重ねて印刷しているので、
微妙にずれていることがあります。
そのため、一冊ごとに、ほんのすこしずつ本の表情がちがうかもしれません。
(カディブックスHPより)